ケア・アシスト・システム - 事例紹介 -

ご自宅で介護サービスを利用して独居されているBさんの場合

 Bさんは、70代になってから転倒を繰り返し歩くことに不安を 感じるようになりました。
介護サービス(要介護2)を利用しながら家の中に引きこもる 生活を続けていらっしゃいます。
ご主人お子さんともに他界されている関係で遠方のご親戚の方が定期に訪問されて 相談ごとを聞いてあげられたり入院時の手助けをされています。

 最近は薬の飲み忘れや日付、朝晩がわからなくなるといった健忘、見当識障害が 現れてきたことにご親戚の方が気づかれて認知症の前期症状ではないか心配されていました。 日常生活の見守り、声かけによる生活リズム維持、転倒時の早期発見を目的として ご親戚の方が本システムの使用を決められました。

 朝夕の決められた時間にテレビ画面に興味を持たれるような画像とともに 日付、時刻、朝晩の区別を大きく表示しています。 一定時間後に表示は自動的に消えますが、一日のうちの今がどの時間帯なのかを Bさんに意識していただけるようになりました。

 ご親戚の方との定期的なテレビ電話による会話は寂しさを和らげることに役だっているようです( テレビ電話を意識してか以前よりも身支度を意識されるようになったという副産物もありました)
また、システム導入以前は遠方のご親戚の方はケア担当者との打合せに参加することが なかなかできませんでしたが、導入後はテレビ電話で参加が容易となり ケア担当者とのコミュニケーションも密になる効果がでています。

 テレビ電話用Webカメラとは別に転倒等で動けない場合を想定して浴室、トイレへの導線である廊下に Webカメラを設置し見守り可能な状態としています。

 制御用パソコンは小型なので液晶テレビの後ろに見えないように設置しています。 また動作音も静かでキーボード、マウスを接続していないために本人やケア担当者はパソコンが設置されて いることに気づかないようです。 パソコンは自動運転(深夜に電源OFF、翌朝に電源ON)となっています。